臭いオヤジには蓋をしろ。

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娘・R(2才)がちゅーしてくれない。

もう何度このことを日記に書いたことか。

「Rちゃん、パパにちゅーして」

「めっ!」

「じゃあママには?」

「まま、ちゅー」

僕には頑なに断り、嫁には僕の目の前で濃厚なちゅーをする。この身を引き裂かれる思い。中学校の頃好きだったクラスメイトがAV女優になっちゃってるのをビデオ屋で発見し、それを泣きながら見るような複雑な気持ちである。

それでも「僕が男だからRは拒否するのだ。操を守ることは大変良いことである」と無理矢理納得するようにしていたが、息子・タク(5ヶ月)が産まれてからは

「たっくん、ちゅー」

弟にはさも嬉しそうに愛のベーゼをかましているので、僕はいよいよ悶え苦しむことになった。嫌われているわけではない。いつも甘えてくる。お風呂も一緒に入る。おむつも替える。裸身を余すところなく晒してるのに何故。

「臭いんじゃない?口臭とか」

嫁は残酷なことを言う。お父ちゃんお口くさーいって。臭いのだろうか。社会人としての一般的な嗜みとして、一応毎日歯は磨いているのであるが。ひょっとして嫁は既に気付いていて、遠まわしにRの口を借りて言っているのだろうか。だからやらせてくれないのだろうか。嫁よ。すまない。これからは挿入だけに専念する。

「明日モンダミン買ってきて!」

お口クチュクチュするからお前も夜グチュグチュにしてやるぜ!と意気込んだが、嫁は更なる難題を取り上げた。

「一番臭いのはタバコなんじゃないの?だからRも嫌がるのよ」

ああ。やはりそれか。喫煙者には特に風当たりが厳しいこのご時世。やれ非常識だのカタワだの、僕の紫煙よりお前の屁とワキガの方が臭いだろ、という感じの人にまで言われるといよいよ潮時なのかも知れぬと思う。しかし頭では分かっていても体が付いていかない。禁煙失敗回数はもう3ケタを数える。

娘の唇を吸うか、タバコを吸うか、両立は叶わない。

タバコ
タバコにはこのような、「ここまで書いてるんだから、吸って病気になってもあなたの自己責任ですよ」というJTの責任逃れのための注意書きがある。

タバコ
それにこのような一文に変えてくれればもっと効果覿面なのかも知れない。

タバコのジュウバコの隅を突くお話でありましたとさ。
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光る海、光る大ボケ

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先週の会社同僚の結婚式二次会で、ビンゴでディズニーチケットを当てたので、嫁と興奮して

「じゃあ前の日はホテルに泊まろう!」

ゴージャスなプランを語り合ってテンションが高まった。

しかし翌日ディズニー隣接のホテルを調べてみると、1泊さんまんはっせんえんとか書かれているのでテンションはあっさり沈んだ。東京に住んでいるので必ずしも泊まらなければならないという訳でもないので、これだったら早起きしたほうが良い。早起きはさんまんはっせんえんの得になる。

一方嫁も考え直したようで、

「やっぱ日帰りでいいや…これ見たら朝イチで行けばうまく遊べそう」

と「たまひよ」かなんかの雑誌を持って来て、「子連れでディズニー攻略特集」みたいな感じの記事を見せた。ディズニーシーとディズニーランドの、子供連れでも楽しめる回り方が書かれていた。

「ふーん。じゃあどっちにしようかなあ」

シーにするか、ランドにするか、である。
ソーにするか、プランドにするか、ではない。

1日で回れるのはいずれかひとつ。僕も嫁もシーには行ったことがないので多少惹かれるが、ランドの方が子供向けアトラクションが多い、と嫁は言う。

「それにランドにはR(2才の娘)が好きなプーさんがいるからさあ」

Rはミッキーマウスよりプーさんの方が好きだ。よく絵本を読んでいる。ここはランドを選んで「プーさんのハニーハント」をお目当てに行くのがいいかもしれない。

僕にとっては欠伸が出そうなアトラクションであろう。なので嫁に任せて僕は「トーさんのガールハント」とかしちゃったりなんかしたりして。

とにかくこの計画で行くとなると、ハニーハントのファストパスを如何に迅速にゲットするかが大きな鍵となる。ファストパスをフィストファックと言い間違えないよう細心の注意を心掛けねばならない。

「ディズニーは日帰りでいいの…その代わり、夏になったら離島に行きたいの」

突然嫁が夢心地の表情で語った。

「離島って…どこよ」

軍艦島とか女護島とかアルカトラズとか、おどろおどろしいイメージしか湧いて来なかったが、

「沖縄の離島よ。Rとタクに綺麗な海で遊ばせたいの」

八重島諸島辺りのことを言っているのだろうか。確かにいいかもしれない。

青い空。白い雲。
青い海。白い砂浜。
青い水着。黒い乳首。

燦々と輝く日光の下で戯れる子供達…想像しただけで美しい風景である。子供達のためにそんなことを考えていたのだ。嫁よ。君は素敵だ。

「いいよね…沖縄本島よりも鄙びた島の方が…どこの島がいいと思う?」

「私ね、竹島に行きたい!」

「そこ沖縄じゃねえ!」

しかし嫁はアホだった。南国の美しい想像が、断崖絶壁の荒波の中で、嫁が韓国軍に銃撃されまくるというおどろおどろしいイメージに変わってしまった。

「あれー?なんか名前に『竹』が付く島ってなかったっけ?」

それは駅前の竹島書店じゃないのか(後に竹富島と判明)ほとほと呆れた。

「お前には是非日の丸の旗を背負って竹島に行って貰いたいよ…」

地理に関してはアホの嫁のため、僕がしっかりと南国計画を立てなければならないと思った。

青い空。白い雲。
青い海。白い砂浜。
アホが見る。ブタのケツ。
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震えるぞハート!燃え尽きるほどデート!

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「パパ、こっちおいでー」

家の中で僕を連れ回す娘・R。僕はされるがまま家中引き回しの刑となる。愛を背負う者の弱みで逆らう事は出来ない。今までの人生の中で、僕がこれほど愛の奴隷と化してしまった相手は、このRと、Rの名前のルーツとなっているRちゃんである。

元近所に住んでいた僕の超お気に入りのディ・モールト美少女、Rちゃん。現在音信不通である…。彼女も移り気で思わせぶりで、動物でいうと仔猫ちゃんタイプの女であったことよ。ファスター・プッシーキャット・キル!キル!

嫁は違う。どんなタイプかと言っても、偉大なる母にして革命的家庭指導者である嫁を動物なんぞに例えることは畏れ多くて不可能である。嫁は動物などではない。鬼である。

話を戻す。Rは僕の手を取り、
風呂
風呂場の入口(↑こんなとこ)に連れて行き、「ぱぱ、どうじょ」と僕を座らせて自らも横に座った。何が楽しくてこんなところに。

「何をやってるのこの人たち。絶対変だわ。でも私達は紛れもない家族。私はこの人達からは逃れられないんだわ。ああなんということ」

嫁も諦めと無常の表情で遠巻きに眺めているではないか。

しかしふたりで並んで座っていると妙なもので、僕らがベンチに座るデート中のカップルのように思えてきた。さっきから遠巻きに見てる女の人は僕らのラビュラビュぶりを僻んでるんだよきっと。無視無視。

さて一体何をすればいいんだ、とドキドキして来たが、デートでもよくこんなこと考えたっけと思い出した。まだ付き合って日の浅く、初めてか2度目の相手の出方を少しずつ伺いながらのデート。

「ちょっと休もうか」

なんて彼女を隣に座らせて、さて次はどこに行こうか、などとこれからのデートの組み立てを考えたりするインターバルタイム。ちょっと腕が触れてしまって、以外に密着して座っていることに気付き、ひょっとしたら抱き寄せてちゅーとか出来るんではないか、などと間合いを計ってみたり。よし、あと10分で接吻、とか考えてひとりでウケてたりして。そしてフラれたり。

結婚してからというもの、もう記憶の底に埋もれていたあの頃の甘酸っぱい気持ちを再びこうして味わっているわけだ。何という至福。何という喜び。何という破廉恥。ああ、娘を作ってよかった。僕らはベンチのカップル。

「あ、Rちゃん、何かおしゃべりでもしましょうか…」

ドキドキしながらRの様子を伺ったのだが、そこで夢のようなひとときは終わりを告げた。

「ばいばーい」

Rはすっと立ち上がってこの愛のベンチを去り、とっととままごとセットのオモチャで遊び始めてしまったではないか。僕はフラれたようである。RちゃんといいRといい、僕のどこが悪かったというのだ。

ひとりベンチに残された格好の僕であったが、Rがままごとのお皿を持って戻って来た。

「いらっしゃいましぇー。なんにしまっか?」

若き美しき時代の思い出に浸る父をとっとと切り捨て、さっきまでのことなどまるで無かったかのように、次の遊び「お店屋さんごっこ」にシフトチェンジしているR。これだから仔猫ちゃんタイプは!

でもいいんです。僕なんて女の子にフラれて途方に暮れて、ひとりベンチでケータイでドラクエとかやってるのがお似合いなんです。放っておいて下さい。

「ぱぱ、なんにしまっか?」

しかしRはそれを許さなかった。

「…じゃあ、お子様ベンチで…」
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ジャパネット

ジャパネットたなか
ジャパネットた…なか?
パチンコ屋さんなんだそうな。

ジャパネットはだか
こちらはジャパネットはだか。
アダルトグッズ販売サイトなんだそうな。http://www.japanethadaka.com/クリックしてね!←人気Blogランキングに投票ヌーン

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発熱は熱烈不歓迎

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娘・R(2才)が再び発熱してしまった。

会社で残業していたら、嫁からのメールに気付き、

「また38.5度もある」

と書かれていたので慌てて帰った。今月1日に40度近い熱を出し、医者に連れて行ったら「喉が腫れている」とのことで薬を飲ませ大人しくさせていた。週末再び医者に診せたら「もう大丈夫」とお墨付きをもらったので動物園に行ったのに、えらいこっちゃ。

家に着くとRはわりと元気で、

「あーぺーまーしゅーぷーれー」

謎のオリジナルソングを歌って踊っていた。あまり元気過ぎるので、本当に元気なのかそれとも熱でイカレポンチになってしまったのか、逆に心配になった。

「嫁、ゴハンはちゃんと食べたのかい?」

「うん、もりもり食べてたよ。さすがにぐったりしてたけど、アナタが帰ってきてからは、もうこの通り」

嫁と話して、咳もしてないし風邪というよりも疲れなのではないか、という結論に至ったのであった。日曜日の上野動物園では思いっきりはしゃいでいたし、夜もテンションが下がらず、ちっとも寝ないので睡眠不足であったし。

Rはなおもマジックポイントを吸われそうな不思議な踊りを踊り続け、

「はい、ぱぱ」

いきなり僕にも踊れ、と言うので

「いっちょめいっちょめ、わーお!」

「ぎゃはははは!」

「いっちょめいっちょめ、わーお!」

「ぎゃはははは!」

仕方なくRのウケが良い東村山音頭を披露したところ、嫁と息子・タク(4ヶ月)がじーっとこちらを凝視していたので我に返った。特にタクの穢れなき瞳に見つめられると、恥ずかしくて穴があったら入りたくなった。入れたくなるのはいつものことだ。

「あなた…タクが見てるよ。なんてアホな親だ、って見てるよ…」

「うううう、うるさい!」

可愛い娘のためなら、父はヒーローにでも道化にでもなるのだ。そう。Rは熱があるのだから…

「ていうかR、早く寝なさい」

Rを無理矢理布団に入れ、寝かしつけた。ぐずるRを抱き締めて、

「Rちゃん、さすがに体が熱いわ。溶けましょう、ふたりで」

などとブツブツ言いながら寝ていたら、翌朝僕の喉が滅茶苦茶痛くなっていた。Rの発熱は冒頭に書いたように喉の熱から来たもの。伝染されたに違いない。

踊って寝てたら喉が腫れてしまった。

踊る大扁桃腺である。
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なんちゅうか、ピカ中華

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上野動物園に行った事は昨日書いたが、今日はその時のランチについて書く。

園内でも食べ物を提供する店はあるが、大したものはないだろうと思い

「上野駅で駅弁を買って行ったらどうか」

上野駅といえば上野発の夜行列車をはじめとする北の玄関口。旅情あふれる駅。白い液といえば兄貴発俺行き、というゲイAVをはじめとする、欲情あふれる液。

ちょうど今読んでいるマンガ雑誌の中に駅弁を食べまくるマンガがあって、それが非常に美味そうに描かれているのでそそられ、このような動機となった。

上野駅構内で駅弁屋さんを見付け、品定めをしていると、娘・R(2才)が

「ぴかちゅう、ぴかちゅう」

とやたらと叫んでいるので何であるか、と思ったら

ピカ中華
こんなものがあった。「ピカ☆中華」1,000円也。「つのだ☆ひろ」かと思った。高い。しかもダジャレ(人のことは言えない)。

しかしRは目をキラキラと輝かせており、僕にこの純真な瞳を裏切るようなことは出来なかった。即購入。嫁は「上野弁当」なるこれまたいかにもな名前の駅弁を買った。これも1,000円也。

さあ昼飯時、これを動物園の青空の下で食べよう。ピカ☆中華カモン!

ピカ中華ピカ中華
容器は凄まじく可愛い!

しかし中身が凄まじくしょぼい!お味の方も…決してまずくはないが…Rもそこそこ食べて切り上げてしまった。1,000円の内、キャラクター料と器のコストで800円ぐらい占めているような感じであった。

駅弁マンガでは、「おいしーい」「味がしみてるう」「最高」などと言いながらバクバク食べている姿がとても羨ましかったのに、嫁の方の駅弁もなんだか…。

「これぐらいの弁当だったら、会社の昼休みに買いに行く弁当屋じゃ380円ぐらいだよ…オバチャンが缶ジュースサービスしてくれるしね…」

味より涙が目に滲みて来た。駅弁は列車の中で食べるからこそ美味いのだ。この上野動物園においては、園内レストランにある「パンダのお粥」や「ゴリラの食事」などといった、動物達と同じ食事であるというメニューを食べた方が正解だったのかもしれない。

周りを見回しても駅弁なぞ食べているのは僕らだけ。せいぜいペンギンが液便をしているぐらいである。なんと侘しいことであろうか。

ただRはピカチュウの容器をとても気に入り、家に帰った後でも

「ごはん、ぴかちゅう、入れてー」

夕飯もピカチュウ容器で食べたので、少しでも救われたような気がした。

動物園で食べた駅弁はうまくなかったので、動物園で駅弁は食べるべきではない。しかしRは大喜びであったので、その選択は間違いではなかったのではないか?

このふたつの相反する考えをどうまとめるか。

これは駅弁ファックをするのが最良である、と結論付けて嫁を誘おうとしたら、サル山にいたボス猿の如くとっとと寝てしまっていたのであった。

駅弁でアウフヘーベンしようとした、というお話でありましたとさ。
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この一覧は、次のエントリーを参照しています: なんちゅうか、ピカ中華:

» チキン弁当への愛 from ヨシミ22歳の恋わずらい
チキン弁当への愛について [詳しくはこちら]

ラブミー・パンダー

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日曜日は暖かかったので上野動物園に行ったでごわす。

ごわすなんて語尾に付けても西郷どんの像は全然見なかったでごわす。ちぇすとおおおお!(精一杯の鹿児島弁のつもり)

子供が出来る前、僕は女体以外の生き物の臭いが悉く苦手で、嫁が「動物園に行きたい」などと言っても

「動物園は臭いからヤダ」

と却下していたものだが、現在は娘・R(2才)が動物好きなので、連れて行ったら喜ぶに違いない、と考えただけでホイホイ行くようになってしまった。娘は嫁より強い。

Rを連れて行くのは2度目である。前回はろくに見ない内に昼寝してしまったので、今回はもっと早い時間から精力的に回った。が、息子・タク(4ヶ月)がとっととベビーカーの中で寝てしまった。まあ、また連れてきてやるさ。その代わりRは頑張った。

広い園内を自分で歩き、Rが特にお気に入りの動物達、パンダ、象、猿、ゴリラ、虎、キリン、シマウマ、カバ、ペンギンなどを見せてやると大喜び。

特によかったのはパンダであった。やはり上野動物園といえばパンダ。パンダがいない上野動物園なんて、虎がいない舞竜、大事マンがいないブラザーズバンドのようなものである。前回来た時のパンダはまるでやる気なしで、こちらに背を向けて寝ており動く気配すらなく、

「客商売なめとんのかコラー!」

と憤ったものだった。

「パンダは何食ってるんだろうねえ」

「人!」

と言いたくなるぐらい、これほど人を食ったパンダはいなかった。しかし今日のパンダはノシノシとサービス満点で歩き回っていてくれたので、僕自身も20年ぶりぐらいでパンダをまともに見ることが出来た。Rも

「おなじでしょ?おなじでしょ?」

絵本やテレビで見ているパンダと同じでしょ?と何度も僕に聞いてくるのであった。本物を見れて嬉しいに違いない。

「R、パンダは何食べてるんだろうねえ」

「えーと、らーめん」

まだRに駄洒落は早過ぎたようだ。充分堪能してパンダから離れると、ひとり旅風の金髪中年外国人男性がポツンと突っ立ったまま「パンダ焼き」なるものをモシャモシャと食べていた。

パンダ焼きとは、たこ焼きのたこの代わりに…とか、パンダの串焼きとか、そういうものではない。そんなことをしたら日本パンダ保護協会名誉会長である黒柳徹子(本当)がスーパーひとし君をぶん回しながら襲いかかり、徹子の拷問部屋に連れて行かれるであろう。つまりは人形焼のようなものである。

Rはパンダ焼きをうまいんだかまずいんだか分からぬ無表情さで食べている彼を指して言った。

「おなじでしょ?」

いや、おやじでしょ…。
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東京ヤラズニーランド

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結婚披露宴の二次会に呼ばれた。

思い起こせば数年前、僕と嫁もあの初々しい新郎新婦だったころがあった。しかし今は結婚披露宴は血痕疲労閻となり、「ふたりなら、苦しくなんかはないさ~」と信じて疑わなかった無敵のラブラブ状態も「ふたりでもちょっとやばいかもしんないコレ」と不安になる息切れ状態。

今日のおふたりには是非そのようなことになりませんようにと酒をチビチビ飲っていたら、主賓の挨拶の中で

「夫婦とは、いつも同じ事をやっていては飽きられてしまうものでございます…」

というスピーチがあり、目から鱗が落ちた。いつもいつも「やらせてくれよーやらせてくれよー」とモットクレロンばりのワンパターンでは、そりゃ嫁も嫌気が指して来るというもの。確かにそうだ。もうちょっと自分でも変化していかないとダメであることよなあ…

と酒が回った頭でボーっと考えていたら、ビンゴでディズニーランド(またはディズニーシー)のペアチケットが当たってしまった。これは、使える!と意気込んで家に帰ると、嫁と子供達はまだ起きていたので自慢気に報告した。

「キャー!絶対行きましょう!せっかくだから前日ホテルで一泊しましょう!」

嫁は大喜びでありテンションが高まった。

「一泊で一発もよろしく」

「いや、それはわかんないけど」

熊本城のような鉄壁の防御力を誇る嫁は相変わらずであったが、まあよい。いずれディズニーランドの花火が見えるホテルにでも泊まって、それを見ながら

「フフフ…イナバウアーってセクシーコマンドーに似てるよね、ジュテーム」

とかイカス口説き文句を吐けばイチコロであろう。それまでこのチケットは大切に取っておかなければならぬ…と思ったら娘・R(2才)がチケットをぶん取り、クシャクシャにしようとしているではないか。

「あっRちゃん。それはパパのだから返してね」

Rから奪い返そうとしたのだが、

「めっ!Rちゃんの!」

お前のものは俺のもの的な主張で返してくれないのであった。チケットに描かれているドナルドダックを気に入ってしまったらしい。

パパ、そのドナルドダックでドナルドファックするんだから返してー。
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後の祭りの雛祭り

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嫁が雛壇を片付けていた。僕は出来るだけRの婚期が遅れたほうが良い、というか誰が嫁になんぞ出すか、と心に決めていたのでRに雛あられを食べさせていた。

Rはお内裏様を指差して「ぱぱ」と言った。どうやらお内裏様を僕に見立てているようである。ふふふ、やはり僕の内面から滲み出る高貴なイメージは隠し切れないようだ(ハナクソほじりながら)

「ほ、マロがお内裏様でおじゃるか。じゃあお雛様は誰でおじゃるか?」

「まま」

「えー。ママなのー?もっと若くてボインボインの娘っ子がよいでおじゃるなあ。じゃあRちゃんはどれでおじゃる?」

「これ、Rちゃん」

Rが指差したのは三人官女のひとりであった。本当なら「わたしがお雛様よ」と主張してもいいのに、なんと謙虚な娘であろうか。僕はいたく感動した。

「じゃあタク(4ヶ月の息子)はどれでおじゃるかな?」

Rが「これがタク」と指差したものは「ひしもち」であった。既に人ではない。可哀想な息子。お前の弟は餅だぞ。それでいいのか。

「えー。せめて人間にしようよ…五人囃子とか…これとかはどう?」

「うん」

ということで、タクは五人囃子のうち、太鼓を持っている子、ということで手を打った。ポンポン。余談だが、三人官女、五人囃子と一緒に七人ミサキ(※)が一緒に並んでいたら怖いと思った。

※【七人ミサキ】

悪事を働いて死んだ霊が七人組となったもの。七人ミサキは絶対七人でなければならず、何らかのきっかけでひとりでも成仏すると、頭数を揃えるため人を殺して仲間に引き込む。

ところでRはひとりで雛あられをボリボリ食べておった。

「Rちゃん、パパにも雛あられちょうだい?」

「めっ!Rちゃんの!」

謙虚だが食い意地の張った娘はひとりで全部食べる気のようだ。

「パパにもくれよー!パパはお内裏様でおじゃるー!雛あられも食べられないお内裏様なんて、ケーキも食べられないマリー・アントワネットみたいなもんでおじゃるー!」

身も蓋も無く、恥も外聞も無く、怒涛のおねだりをしてみたところ、

「はい、ぱぱ、あーん」

哀れみを感じたのか、僕の口に運んでくれたので、僕は感動と雛あられを噛み締めながら、やはり嫁に出すのは惜しいと思い、嫁が片付けている雛壇を再び全部戻そうかと思うのであった。

感謝感激雛あられ。
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桃の節句す

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仕事帰りに薬局で恥ずかしい商品を買った。

アンネタンポンかって?否!僕は男である!このアンポンタンポン!何に使うものかって?キャッ。恥ずかしい。答えられないわ。どんなことを言われても「違う」と否認するのである。避妊するのである。あ、言っちゃった。

さて家に着いた僕は腹が減っていた。今夜のおかずはハンバーグ。性欲もあれば食欲もある。手っ取り早く双方の欲を満たすには、ハンバーグを嫁の体に乗せてハンバーグ女体盛りがよいと思った。

ハンバーガーだけを食べ続ける男のドキュメンタリー映画で「スーパーサイズ・ミー」というのがあったが、さしずめこれは「スーパーワイフ・ミー」である。

しかしこれについては嫁が承諾してくれるはずも無く、なにしろまだ娘・R(2才)と息子・タク(4ヶ月)も起きているので断念した。

「あんばーぐ、食べうー」

既に夕食を済ませたというのに、まだ食い意地が張っているRを膝の上に乗せて一緒にいただきまんもすしたところ、嫁の一言が。

「あなた、烏龍茶もうないからね」

「あ、しまった!」

僕はいつも烏龍茶のペットボトルを買い置きしているのである。それを食事のときに飲む。僕にとっては食事に欠かせない飲み物なのだが、今朝飲み切ってしまったのだった。恥ずかしい商品は覚えているくせに、
もっと大切なものを忘れているなんて、つくづく僕は性欲獣。三度の飯よりアレが好き、ということか。

「嫁ー。なんか飲み物ない?烏龍茶はないから、じゃあコーヒー入れてよー」

「はいはい」

嫁は素直にコーヒーを入れてくれたのだが、

「コーヒーは入れてあげたけど、私の体には入れさせてあげないんだから!」

「なんだその理屈はー!」

恐るべき展開となってしまった。薬局での恥ずかしい商品を買った僕の思惑は、思わぬ嫁の先制攻撃によってぶち壊された。まるでその買い物を見ていたかのよう。嫁はエスパーなのだろうか。伊東なのだろうか。

「じゃあコーヒー入れろって言わなかったら今夜はOKだったのか?

「いえ、どっちみちだめですけど」

「なんだその理屈はー!」

そもそもコーヒーを入れてくれることは、「今日はOKよ」の暗喩なのである。そんなこと聞いたことがない、と思うかもしれないが本当である。昔よく言ったものである。すなわち

ヤッターマン コーヒー ライター。
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やらせて下さい、もう少し

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朝、着替えている嫁を見て欲情してしまった。

擦り切れるほど読んだ「行け!稲中卓球部」のように、何度も何度も見慣れた嫁の体にもかかわらず、飽きもせず発情してしまう僕はパブロフの犬。

「パトラッシュ、もう疲れたよ」

と吐息を吐いて命の火が消えるのだ…ってお父ちゃんそれはフランダースの犬でんがな。

「ああっ。もっと踏みつけて下さい。縛って下さい、『このブタめ』と罵って下さい」

と体液という体液を溢れ出させて土下座すのるだ…ってお父ちゃんそれは女王様の犬でんがな。

湧き出でるリビドオをそのまま嫁にぶつけるのは愚かである。発情期の犬に等しい。昨日も嫁に腰を擦り付けて痛い目にあったので、ここは可愛く擦り寄る作戦で嫁に愛を語るべきだと判断し、娘・R(2才)がよく嫁に甘える仕草をそのまま真似してみた。

「ねえママだっこしてー」

「アンパンチ!」

悲しいことに嫁は僕の求愛をアンパンマンという、

「これを食べると元気になるよ」

と自分の頭を食べさせるキャラクターの必殺技で僕を退けたが、これぐらいでくじける僕ではない。ここで引くようでは子供ふたりも作れない。

「ママだっこしてーよー」

「アンキック!」

今度は蹴りにて跳ね返された。しかしアンパンマンはこの程度しか必殺技を持っていないヒーロー。その数の貧弱さにおいては、千葉のジャガーさん並である。

企業社長でありながらロッカーであるジャガーさんは、その財力により自ら千葉テレビ等の放送枠を自分で買い取り、自分の音楽番組を提供する。「パオパオチャンネル」という子供向け番組のコーナー、「出前ジャガー」においては、悪者を倒したり子供の悩みを解決するヒーローとして人気者となった。気になる方は後で「千葉のジャガー」と検索するとよい。

正義のためならどこへでも♪ロンドンブーツで駆けつける♪
ロンドーンキック!(へい!)フルーツパンチ(ほい!)
ワオワオ吠えーろー♪僕らのジャガー♪

という主題歌にあるように、必殺技はふたつだけであった。何の話だ。アンパンマンだ。嫁にはもう出せる必殺技はない。嫁、敗れたり。

「お前はそれしか技を知らないだろうが、こないだRと一緒にアンパンマンを観た時、『ピストンパンチ』という技を出してたぞ」

「はあ?それどういう技?」

「とにかく突きまくるのだ。ピストンピストンピストン…はうううう」

説明に力が入り、朝から元気になっている、我が身の成り成りて成り余れる部分を嫁の腰にぶち当てまくってしまった。

「ちょっと何突っついてるのよー!」

「これを食べると元気になるよ」

「バカー!」

結局昨日と同じく結果になってしまった。アンパンマンの主題歌に、「愛と勇気だけが友達さ」という歌詞があるが、僕も黒澤愛(のAV)と右手だけが友達になってしまった。

自らのアタマを食べさせる自己犠牲のアンパンマンではなく、
自らのカメアタマを食べさせる、ええかげんにせえのアンポンタンであった、というお話にて御座候。
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くつした 履かした 泣かした

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39.6度の熱を出した娘・R(2才)であったが、翌朝には平熱に戻った。

「これで夕方また熱が出なければ大丈夫なんだけど…」

親の配をよそに、前日グッタリしていてろくに遊べなかったのを取り戻すかのように、
Rは寝起きから力の限りはしゃいでいた。

オモチャの携帯を使って「もしもーし」と電話ごっこ。
ままごとセットを使って「いらっしゃいませー」とラーメン屋さんごっこ。
着替えている嫁を見て「欲情しちゃった」とお医者さんごっこ…

をしようとしたのは僕だが、

「はあ?何考えてんの?」

当然嫁からは撥ねられた。ちょっとした朝の爽やかなJOKEなのに。良かれと思ってやったことなのに。春なのに。春なのに。
ため息またひとつ。

Rのごっこ遊びに付き合わされたり、嫁に発情したりで会社に行かなければならない時間が刻々と迫っていたが、更にここでRが、

「くちゅーた!くっく!ぱぱ、くちゅーた!くっく!」

着替えもしないのに「靴と靴下を履かせろ」と要求してきた。前の日記にも書いたが、幼稚園の体験入学用に買った上履きを家の中でも
履きたがるのである。上履きを履く前には靴下を履かなければならぬ。

「はいはい、靴下ね」

僕はピンクの靴下を持ってきて履かせ、それから上履きを履かせたのだが、Rはどうも靴下と上履きの色のコーディネイトが気に入らなかったらしく、

「くちゅーた!白!」

白の靴下に変えろと駄々をこねた。白い靴下にこだわるなんてのは、イメクラでセーラー服とルーズソックスを要求するオヤジぐらいのものである。言っておくが僕ではない。

「ごめんねー…パパ、もう行かなきゃならないんだけど…」

「めー!ぱぱ、くちゅーた、白!」

「お前は病み上がりではしゃぎ過ぎだー!」

もう遅刻しそうなので放っておこうと思ったのだが、どうにも断れず、望みどおり白の靴下を履かせ走りながら駅に向かったのであった。
幸い電車には間に合って

「靴下のせいで遅刻しました」

などと間抜けな言い訳はしないで済んだが、僕はRには弱い。長女は最大の恋人であり惚れた者の弱み。昔の人もこう歌っている。

あいつはあいつは可愛い、くつしーたの女の子。
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月に叢雲娘に風邪。娘の熱が40度。

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娘・R(2才)が熱を出してしまった。

明け方に「うぎゃー」と泣いて騒ぎ出したので、抱いてみたら火のように熱い。これって恋の炎かしら…とパニックになっていたが、嫁がてきぱきと体温を測ったところ39.5度。

「とりあえず冷えピタを貼って、朝イチで病院に連れて行くか…」

今流行のインフルエンザだったら大変なことである。少し落ち着こうと隣の部屋に行き、夜空を眺めてみた。曇っていてよく見えなかったが…。明け方の星空は既に春の星座でああろう。春の大三角を形成するうしかい座、しし座、はくちょう座…そしてインフルエン座…ギャアアア!

ちっとも冷静になれないまま朝を迎え、どうしても外せない仕事があったので、病院に行くのは嫁に任せ、後ろ髪引かれる思いで出勤。

嫁から逐次送られてくるメールで、インフルエンザではないことが分かり安堵したが、昼間一旦38.5度に下がったのもの、夕方再び39.6度に。居ても立ってもいられず定時で帰った。

Rはぐったりしているものの、それほど苦しんでいる様子ではなく、椅子に座ってテレビを見ていた。

「いつものように歌ったり踊ったり暴れたりはしないけど、食欲もあるのよ」

嫁の言うとおり夕飯も食欲旺盛であったが、やはりダルいようで、

「ぱぱだっこして~」

と甘えてくるので甘やかし放題。

「はいはい、だっこ。ほれ、あーん」

Rを抱いてゴハンを口に運んでやり。更にお土産に買ってきたプリンも食べさせてやり甘やかせ甘いもの尽くし。その甘やかせの効果があったのか

「あははは、どーん!」

父の愛情を文字通り足蹴にするようなケリを僕に連打するようになった。ひどい。しかしその後、

「ぱぱ、あーん」

プリンを僕にお裾分けしてくれるではないか。パパ、分かりやすい飴と鞭に感動。
しかしまだ熱は下がらない。Rが使ったスプーンでプリンを食べる。これは僕にも風邪が伝染る可能性がまことに高い。僕は覚悟したのである。風邪を引くならば一蓮托生。風邪を引く時は一緒よ。行く時は一緒よ。

プリンは嫁も食べていた。これで全員風邪感染の危機が高まった。しかし嫁は

「まあ家族なんてそんなもんでしょ」

とのこと。家族とは風邪任せのようである。

追記:今朝Rはようやく熱が下がった。
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